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基礎理論(2進数・論理演算・確率統計・アルゴリズム)

基数変換・真理値表・期待値・LIFOとFIFOの区別・2分探索の「整列済み前提」が本章の五大頻出論点であり、いずれも手を動かして計算過程を再現できるようにすることが総合600点突破への最短経路である。

コンピュータ内部では全ての情報が0と1の2値、すなわち2進数で表現される。ITパスポート試験(IPAが実施する国家試験。公式シラバスではテクノロジ系「基礎理論」に分類)では、基数変換が最頻出論点の一つである。2進数から10進数への変換は、各桁に2のべき乗の重み(2^3=8、2^2=4、2^1=2、2^0=1)を掛けて合計すればよい。例えば2進数1101は8+4+0+1=13となる。逆に10進数から2進数への変換は、2で割った余りを下位桁から順に並べる方法が定石である。また、2進数4桁が16進数1桁に対応するため、16進数(0〜9とA〜F)との相互変換も併せて押さえる。16進数のAは10進数の10、Fは15に相当する。本試験では「10進数の数値を2進数で表したものはどれか」という直接の変換問題が繰り返し出題されており、手順さえ身に付ければ確実な得点源となる分野である。

情報量の最小単位はビット(bit)であり、1ビットで0か1の2通り、nビットでは2のn乗通りの状態を表現できる。8ビットをまとめて1バイト(byte)と呼び、これがデータ量の実用上の基本単位となる。大きな量を表す接頭語はk(キロ=10の3乗)、M(メガ=10の6乗)、G(ギガ=10の9乗)、T(テラ=10の12乗)、小さな量はm(ミリ=10のマイナス3乗)、μ(マイクロ=10のマイナス6乗)、n(ナノ=10のマイナス9乗)、p(ピコ=10のマイナス12乗)であり、記憶容量や処理時間の計算問題で毎回のように使われる。負の数の表現には「2の補数」が用いられる。2の補数は元の2進数の各ビットを反転して1を加えたもので、加算回路だけで減算を実現できる利点がある。試験では「3ビットで表現できるビットパターンは何通りか(答えは8通り)」のような表現可能数の問題が定番であり、2のべき乗(2、4、8、16、32、64、128、256…)は即答できるまで暗記しておくべきである。

論理演算はビット操作と条件判定の基礎であり、IPA公式シラバスでは「離散数学」の中核論点である。論理積(AND)は両方の入力が1のときだけ1、論理和(OR)は少なくとも一方が1なら1、否定(NOT)は入力を反転、排他的論理和(XOR)は2つの入力が異なるときだけ1を出力する。これらは真理値表とベン図の両方で表せるようにしておくこと。特にXORは「ともに1なら0になる」点がANDとの識別ポイントで、本試験でも真理値表を示して該当する演算を選ばせる形式が繰り返し出題されている。さらに、ド・モルガンの法則「(AかつB)の否定=(Aの否定)または(Bの否定)」は、検索条件の書き換えや表計算・データベースの条件式の問題にも波及する重要法則である。ベン図を塗り分ければ機械的に確認できるので、丸暗記ではなく作図で導出する習慣を付けると取りこぼしがなくなる。

確率・場合の数は、ストラテジ系の業務分析やリスク評価とも接続する頻出分野である。順列nPrは「異なるn個からr個を取り出して並べる」場合の数、組合せnCrは「並び順を区別せず選ぶ」場合の数で、nCr=n!÷(r!×(n−r)!)で計算する。確率は「該当する場合の数÷起こり得る全ての場合の数」が基本であり、「少なくとも1回」を問う問題は余事象(1−起こらない確率)で解くのが定石である。さらに重要なのが期待値で、「取り得る値×その確率」の総和として求める。くじの賞金の期待値、故障発生時の損失額の見積りなど、金額と結び付いた出題実績が多い。2個のサイコロの目の合計(全36通り)、コイン投げ、玉の取り出しといった典型題材は、表や樹形図を書いて数え上げれば確実に解ける。計算自体は中学・高校数学の範囲であり、設問文から「順列か組合せか」「余事象を使うべきか」を見抜く読解力が得点の分かれ目となる。

統計は、シラバス6.0以降の「データサイエンス・ビッグデータ」関連の強化に伴い比重が増した分野である。代表値には平均値・中央値(メジアン)・最頻値(モード)があり、外れ値を含むデータでは平均値が外れ値に引きずられるため、中央値が代表値として適することを押さえる。散らばりの指標が分散と標準偏差(分散の正の平方根)で、標準偏差が大きいほどばらつきが大きい。左右対称の釣り鐘型の分布である正規分布では「平均±標準偏差の範囲に約68%、平均±2標準偏差の範囲に約95%が収まる」という性質も出題される。2つの変量の関係は相関係数(−1以上+1以下)で測り、+1に近いほど強い正の相関、−1に近いほど強い負の相関、0付近は無相関である。ただし「相関関係は因果関係を意味しない」(疑似相関)という注意点が繰り返し問われる。散布図・ヒストグラム・箱ひげ図などグラフの読み取りも含め、データを正しく解釈するリテラシーとして体系的に整理しておきたい。

アルゴリズムとは問題を解くための処理手順を明確に記述したものであり、流れ図(フローチャート。記号はJIS X 0121で規定)や擬似言語で表現される。ITパスポート試験では2022年4月適用のシラバス6.0以降、擬似言語を用いてプログラミング的思考力を問う出題が追加されており、変数への代入、条件分岐、繰返しの3つの基本制御構造をトレース(手作業での追跡)できることが必須となった。データ構造では、配列(添字で直接アクセス)、リスト(ポインタで連結)、スタック、キュー、木構造を区別する。スタックは後入れ先出し(LIFO)で、最後に格納したデータを最初に取り出す。関数呼出しの管理やWebブラウザの「戻る」機能が典型例である。キューは先入れ先出し(FIFO)で、印刷の待ち行列のように到着順に処理する。両者の混同を突く出題が毎回のように見られるため、格納(プッシュ/エンキュー)と取り出し(ポップ/デキュー)の順序を具体例で必ず確認しておくこと。

探索と整列は擬似言語問題の題材としても最頻出である。線形探索(逐次探索)は先頭から順に1件ずつ比較する単純な方法で、n件のデータに対する平均比較回数は(n+1)÷2回、最大n回である。2分探索は整列済みのデータを前提に、中央の要素と比較して探索範囲を半分ずつ絞り込む方法で、比較回数は約log2 n回に収まる。4,096件なら約12回で済み、線形探索の平均約2,048回と比べて圧倒的に速い。この「整列済みが前提」という条件は正誤問題の定番のひっかけである。整列アルゴリズムでは、隣り合う要素の比較・交換を繰り返すバブルソート(交換法)、未整列部分から最小値を選んで先頭と入れ替える選択ソート、整列済み部分へ順に挿入していく挿入ソートの3つの動作イメージを図で押さえる。データ量が増えたとき処理時間がどう増えるかという計算量の考え方は、基本情報技術者試験(FE)以降にも直結する土台であり、本章で確実に身に付けておくべきである。

この章の問題から3問

2進数1010を10進数に変換すると12である。

正解 ×(誤り)

誤り。2進数の各桁の重みは左から2^3=8、2^2=4、2^1=2、2^0=1であり、1010は8+0+2+0=10。12になるのは1100(8+4)であり、上位2桁を「8+4」と読み違えさせるひっかけ。基数変換はIPA公式シラバス「基礎理論・離散数学」の頻出論点。

排他的論理和(XOR)は、2つの入力がともに1のときに1を出力する論理演算である。

正解 ×(誤り)

誤り。ともに1のとき1を出力するのは論理積(AND)。排他的論理和(XOR)は2つの入力が「異なるとき」だけ1を出力する(真理値表: 0と0→0、0と1→1、1と0→1、1と1→0)。ANDとの混同を狙った定番のひっかけで、真理値表を書けば即座に見抜ける。

スタックは後入れ先出し(LIFO)方式のデータ構造であり、最後に格納したデータが最初に取り出される。

正解 ○(正しい)

正しい。スタックはLIFO(Last In First Out)で、プッシュで積み、ポップで最後に積んだものから取り出す。ひっかけの定番は先入れ先出し(FIFO)のキューとの入替えで、「スタック=FIFO」とする記述は誤り。公式シラバス「データ構造」の基本論点。

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本ページの講義ノートと問題は、各試験の出題範囲に基づきAIが作成し、法令・基準に照らして別のAIレンズで敵対的に検証したものです(検証プロセス)。法改正等で誤りが見つかった場合は随時修正します。合格を保証するものではありません。