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セキュリティとデータベース

セキュリティは機密性・完全性・可用性(CIA)の3要素とリスク対応4分類、データベースは主キーによる一意識別・正規化・ACID特性と排他制御が核心であり、用語と具体例の対応付けが得点の鍵である。

情報セキュリティマネジメントの国際規格ISO/IEC 27000(JIS Q 27000)は、情報セキュリティを「情報の機密性、完全性及び可用性を維持すること」と定義する。機密性(Confidentiality)は認可された者だけが情報にアクセスできる状態、完全性(Integrity)は情報が改ざん・破壊されず正確かつ完全である状態、可用性(Availability)は必要なときに中断なく情報やシステムを利用できる状態を指し、頭文字を取ってCIAと呼ばれる。本試験ではこの3要素と具体的対策の対応付けが繰り返し出題される。さらに同規格は、利用者や情報が主張どおり本物であることを保証する真正性、意図した動作と結果が一貫している信頼性、行為を後から本人まで追跡できる責任追跡性、事象の発生を後から否定されないようにする否認防止の特性も挙げる。アクセス権の設定は機密性、ハッシュやデジタル署名による改ざん検知は完全性、機器の二重化やバックアップは可用性の対策に分類される。

脅威は人的・技術的・物理的に分類される。技術的脅威の中心はマルウェアであり、ファイルを暗号化して復元と引換えに金銭を要求するランサムウェア、有用なプログラムを装って侵入するトロイの木馬、感染PCを外部から遠隔操作するボット、キー入力を盗むキーロガーなどが問われる。攻撃手法では、特定組織を狙い業務メールを装った添付ファイルを開かせる標的型攻撃、金融機関などをかたる偽サイトへ誘導しIDやパスワードを入力させるフィッシング、流出したIDとパスワードの組を他のサイトで試すパスワードリスト攻撃、総当たり(ブルートフォース)攻撃、修正プログラム公開前の脆弱性を突くゼロデイ攻撃、大量のアクセスでサービスを停止させるDoS攻撃・DDoS攻撃が頻出である。Webアプリケーションへの攻撃では、データベースを不正に操作するSQLインジェクションと、悪意のあるスクリプトを埋め込むクロスサイトスクリプティング(XSS)を区別する。また、電話で管理者を装いパスワードを聞き出す、肩越しに画面をのぞき見るショルダーハックなど、人の心理の隙を突く手口をソーシャルエンジニアリングと総称し、技術的対策だけでは防げない点が問われる。

組織的対策の枠組みがISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)であり、その要求事項はJIS Q 27001(ISO/IEC 27001)に規定される。ISMSは計画(Plan)・実行(Do)・点検(Check)・改善(Act)のPDCAサイクルで継続的に改善する。まず経営陣が情報セキュリティ方針(基本方針)を定め、対策基準・実施手順と合わせて情報セキュリティポリシーとして整備する。リスクマネジメントでは、リスクアセスメントとしてリスク特定・リスク分析・リスク評価を順に行い、その結果に基づいてリスク対応を選択する。リスク対応は、原因となる活動自体をやめるリスク回避、対策で発生確率や影響を下げるリスク低減、保険加入などで第三者に移すリスク移転(共有)、影響の小さいリスクをそのまま受け入れるリスク保有(受容)の4つに整理され、具体例との対応付けが定番の出題である。加えて、情報セキュリティ委員会の設置、従業員教育、インシデント対応組織CSIRTの整備といった組織的・人的対策もシラバスの範囲である。

暗号技術では方式の比較が最頻出である。共通鍵暗号方式(代表例AES)は暗号化と復号に同じ鍵を使い処理が高速だが、通信相手ごとに鍵が必要で鍵の受渡し(配送)が課題となり、n人が相互に通信する場合の鍵数はn(n-1)/2個である。公開鍵暗号方式(代表例RSA)は公開鍵と秘密鍵のペアを用い、機密性の確保では受信者の公開鍵で暗号化し、受信者の秘密鍵で復号する。実際の通信では、データ本体を共通鍵で暗号化し、その共通鍵を公開鍵暗号で受け渡すハイブリッド方式がTLSなどで使われる。デジタル署名は逆に送信者の秘密鍵で署名を生成し、受信者が送信者の公開鍵で検証することで、改ざんの検知と送信者本人の確認(なりすまし・否認の防止)を実現する。公開鍵の正当性は認証局(CA)が発行するデジタル証明書で保証され、この仕組み全体をPKI(公開鍵基盤)と呼ぶ。利用者認証では、知識・所有物・生体情報のうち2つ以上を組み合わせる多要素認証、指紋や虹彩などの生体認証における本人拒否率と他人受入率のトレードオフ、ワンタイムパスワードが問われる。

ネットワークの技術的対策として、内部ネットワークと外部の境界で通信を制御するファイアウォール、外部公開サーバを置く緩衝領域DMZ、不正侵入を検知するIDSと防御まで行うIPS、Webアプリケーションへの攻撃を遮断するWAF、通信を暗号化するTLS(HTTPSやVPNで利用)、無線LANの暗号化方式WPA2/WPA3、ログ管理などが問われる。関連法規では、国のサイバーセキュリティ施策の基本理念を定めるサイバーセキュリティ基本法、他人の利用者IDとパスワードを無断で用いてアクセス制御機能を持つコンピュータへネットワーク経由でログインする行為やフィッシング行為などを処罰する不正アクセス禁止法、正当な理由なくコンピュータウイルスを作成・提供・保管する行為を処罰する刑法の不正指令電磁的記録に関する罪(ウイルス作成罪、刑法第168条の2・168条の3)を区別して覚える。個人情報保護法は令和2年改正(令和4年全面施行)で、漏えい等により個人の権利利益を害するおそれが大きい場合の個人情報保護委員会への報告と本人への通知が義務化された点まで押さえたい。

データベース分野では関係データベース(リレーショナルデータベース)が中心である。データを行(レコード)と列(フィールド)からなる表(テーブル)で管理し、表中の行を一意に識別する列またはその組を主キーという。主キーには重複する値もNULL(空値)も許されない。他の表の主キーを参照する列は外部キーと呼ばれ、表同士を関連付けて参照整合性を保つ。設計段階では、対象業務の実体(エンティティ)と関連(リレーションシップ)をE-R図で整理し、データの重複や矛盾を排除して挿入・更新・削除時の不整合を防ぐために正規化を行う。正規化の目的は冗長性の排除であり、検索の高速化ではない点がひっかけとして出題される。データ操作の言語はSQLであり、表から条件に合う行を取り出す選択、特定の列を取り出す射影、複数の表を組み合わせる結合という関係演算が対応する。これらの管理機能を提供するソフトウェアがDBMS(データベース管理システム)であり、アクセス権の管理や障害回復の機能も担う。

DBMSの中核機能がトランザクション管理である。トランザクションとは口座間の振込のように分割できない一連の処理単位を指し、ACID特性、すなわち、すべて実行されるか全く実行されないかのどちらかで終わる原子性(Atomicity)、データの整合性が常に保たれる一貫性(Consistency)、複数のトランザクションを同時実行しても互いに干渉しない独立性(Isolation)、完了した結果が障害後も失われない耐久性(Durability)を満たす必要がある。処理が正常終了すれば更新を確定するコミットを行い、途中で異常が起きれば更新前の状態に戻すロールバックを行う。複数の利用者が同じデータを同時に更新して不整合が生じないよう、処理中のデータにロックをかける排他制御が行われるが、互いに相手のロック解除を待ち続けるデッドロックが発生し得る。障害対策としては、バックアップと更新ログ(ジャーナル)を併用し、バックアップ時点に復元した後、ログの更新後情報を反映して障害直前の状態まで回復するロールフォワードが出題される。

この章の問題から3問

情報セキュリティの3要素のうち「完全性」とは、認可された者だけが情報にアクセスできるようにすることである。

正解 ×(誤り)

誤り。JIS Q 27000の定義で、認可された者だけがアクセスできる特性は「機密性」である。「完全性」は情報が改ざん・破壊されず正確かつ完全に保たれる特性を指す。3要素の定義を入れ替えるひっかけは本試験の定番であり、機密性=アクセス制限、完全性=改ざん防止、可用性=使いたいときに使える、と対応付けて覚える。

公開鍵暗号方式を用いてAさんがBさんに機密のメッセージを送るとき、AさんはBさんの公開鍵で暗号化し、Bさんは自身の秘密鍵で復号する。

正解 ○(正しい)

正しい。公開鍵暗号方式で機密性を確保する基本手順である。受信者Bの公開鍵は誰でも入手できるが、復号できるのは対になる秘密鍵を持つB本人だけなので盗聴されても内容は守られる。逆に「送信者の秘密鍵で処理し、送信者の公開鍵で検証する」のはデジタル署名の手順であり、両者の混同を狙う出題が多い。

ランサムウェアとは、感染したコンピュータのファイルを暗号化するなどして利用できない状態にし、復元と引換えに金銭を要求するマルウェアである。

正解 ○(正しい)

正しい。ランサムウェアはransom(身代金)とsoftwareを組み合わせた語で、記述のとおりファイルの暗号化や画面ロックによりシステムを使用不能にし、復旧と引換えに金銭を要求する。IPA「情報セキュリティ10大脅威」でも組織向け脅威の上位常連であり、対策としてオフラインでのバックアップ保管が有効とされる。

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本ページの講義ノートと問題は、各試験の出題範囲に基づきAIが作成し、法令・基準に照らして別のAIレンズで敵対的に検証したものです(検証プロセス)。法改正等で誤りが見つかった場合は随時修正します。合格を保証するものではありません。