Ukaru.資格試験オンライン講座

リスク管理(生命保険・損害保険)

生保・損保とも「制度の数字」が得点源—保護機構90%・クーリング・オフ8日・ソルベンシー200%・地震保険30〜50%(建物5,000万円上限)・自賠責死亡3,000万円・生命保険料控除各4万円を正確に暗記せよ。

保険制度の基礎として、まず契約者保護の仕組みを押さえる。保険業法に基づき、国内で営業する生命保険会社は生命保険契約者保護機構、損害保険会社は損害保険契約者保護機構への加入が義務付けられている。生命保険契約者保護機構は、破綻時に責任準備金等の原則90%(高予定利率契約を除く)まで補償する。一方、銀行の窓口で加入した生命保険も保護機構の補償対象となる点、少額短期保険業者や共済は保護機構の対象外である点が頻出のひっかけである。また、保険会社の健全性指標であるソルベンシー・マージン比率は、通常の予測を超えるリスクに対する支払余力を示し、200%を下回ると金融庁による早期是正措置の対象となる。200%以上であれば健全性の一つの基準を満たすとされる。

契約手続では、保険業法上のクーリング・オフ制度が重要である。申込者は、クーリング・オフに関する事項を記載した書面等を受け取った日と申込日とのいずれか遅い日を含めて8日以内であれば、書面または電磁的記録により申込みの撤回ができる。ただし、保険期間1年以内の契約、医師の診査を受けた後、法人契約などは撤回できない。また、告知義務については、保険法により契約者・被保険者は保険会社が告知を求めた事項(質問応答義務)に答えればよく、自発的申告義務ではない。告知義務違反があった場合、保険会社は原則として契約を解除できるが、保険会社が解除の原因を知った時から1ヶ月間行使しないとき、または契約締結時から5年(約款では通常2年)を経過したときは解除できない。

生命保険の商品分類は出題の核である。定期保険は一定期間の死亡保障のみで満期保険金がなく、保険料は掛捨てで割安である。終身保険は保障が一生涯続き、解約返戻金が貯蓄性を持つ。養老保険は死亡保険金と満期保険金が同額の生死混合保険である。定期保険特約付終身保険では、更新型は更新時の年齢・保険料率で保険料が再計算されるため更新の都度上昇するが、健康状態にかかわらず告知なしで更新できる。収入保障保険は死亡保険金を年金形式で受け取る保険で、受取総額は経過とともに逓減する。個人年金保険では、終身年金は被保険者が生存する限り受け取れ、確定年金は生死にかかわらず一定期間受け取れる点を区別する。変額個人年金保険は特別勘定で運用され、運用実績により年金額等が変動する。

保険料と契約継続の仕組みも押さえる。保険料は予定死亡率・予定利率・予定事業費率の3つの予定基礎率で算定され、予定利率が高いほど保険料は安くなる。剰余金は死差益・利差益・費差益の3利源から生じ、配当として分配される。保険料払込みが困難になった場合、払済保険は以後の払込みを中止して同種(または養老保険等)の保険に変更し保険金額は減少、延長(定期)保険は保険金額を変えずに定期保険に変更し保険期間が短縮する。いずれも特約は原則消滅する。払込猶予期間は月払いの場合、払込期月の翌月初日から末日までである。また、自動振替貸付制度は解約返戻金の範囲内で保険会社が保険料を立て替えて契約を継続させる制度である。

保険と税金は毎回出題される。生命保険料控除は、2012年1月1日以後の新契約では一般生命保険料・個人年金保険料・介護医療保険料の3区分となり、所得税の控除限度額は各4万円(年間払込保険料8万円超で一律4万円)、合計12万円である(所得税法第76条)。なお、傷害特約や災害割増特約など身体の傷害のみに基因する保険料は控除対象外である。保険金の課税は契約形態で決まり、契約者=被保険者で死亡保険金を相続人が受け取ると相続税(500万円×法定相続人の数が非課税、相続税法第12条)、契約者=受取人なら一時所得として所得税、契約者・被保険者・受取人がすべて異なると贈与税の対象となる。被保険者本人等が受け取る入院給付金・手術給付金・高度障害保険金などは非課税である(所得税法施行令第30条)。

損害保険では、火災保険は隣家からの延焼(失火責任法により重過失なき失火者へ賠償請求できない)にも自己の契約で備える必要がある。地震・噴火・津波による損害は火災保険では補償されず、地震保険を火災保険に付帯して備える。地震保険は単独加入不可で、保険金額は主契約の30%〜50%の範囲、建物5,000万円・家財1,000万円が上限であり、損害区分は全損・大半損・小半損・一部損の4区分である。自動車保険では、自賠責保険(自動車損害賠償保障法)の支払限度額は被害者1人につき死亡3,000万円・後遺障害最高4,000万円・傷害120万円で、対物や運転者自身のケガは対象外である。任意の対人賠償保険・対物賠償保険は、記名被保険者の配偶者・父母・子に対する賠償は補償対象外となる。地震保険料控除は所得税で払込保険料の全額(最高5万円)、住民税で2分の1(最高2万5千円)である。なお、FP3級学科試験の択一問題は本試験では三答択一(3肢)形式であり、本章の択一演習問題もすべて3肢で構成している。

この章の問題から3問

国内で事業を行う生命保険会社が破綻した場合、生命保険契約者保護機構により、原則として責任準備金等の90%(高予定利率契約を除く)まで補償される。

正解 ○(正しい)

正しい。保険業法に基づく生命保険契約者保護機構の補償割合は責任準備金等の原則90%。ひっかけとして「保険金額の90%」や「100%」と出題されることがあるが、補償対象は責任準備金等である点に注意。

保険業法上のクーリング・オフ制度では、契約の申込者は、クーリング・オフに関する事項を記載した書面等の交付日と申込日のいずれか遅い日を含めて14日以内であれば、申込みの撤回ができる。

正解 ×(誤り)

誤り。正しくは「8日以内」である(保険業法第309条)。「14日」は誤りの定番ひっかけ。また、保険期間1年以内の契約や医師の診査後は撤回できない点もあわせて押さえる。

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険金の支払限度額は、被害者1人につき、死亡の場合4,000万円である。

正解 ×(誤り)

誤り。自動車損害賠償保障法に基づく自賠責保険の限度額は、死亡3,000万円・後遺障害最高4,000万円・傷害120万円。「4,000万円」は後遺障害の最高額であり、死亡と入れ替えるひっかけが頻出。

この章の残り12問を解く

登録不要 ・ 採点と解説はその場 ・ 進捗は端末に保存

FP技能士3級の他の章

本ページの講義ノートと問題は、各試験の出題範囲に基づきAIが作成し、法令・基準に照らして別のAIレンズで敵対的に検証したものです(検証プロセス)。法改正等で誤りが見つかった場合は随時修正します。合格を保証するものではありません。