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金融資産運用

金利上昇で債券価格は下落するという逆相関、預金保険の元本1,000万円+利息(決済用預金は全額)、新NISAの年間投資枠(つみたて120万円・成長240万円)は毎回問われる最頻出論点である。

経済・金融の基礎指標はほぼ毎回出題される。GDP(国内総生産)は内閣府が公表し、その増加率が経済成長率である。景気動向指数には CI(コンポジット・インデックス)と DI(ディフュージョン・インデックス)があり、現在は景気変動の大きさやテンポを示す CI が中心である。日銀短観(全国企業短期経済観測調査)は日本銀行が年4回、企業経営者に業況等を尋ねる調査で、特に業況判断DIが注目される。物価指標では、消費者物価指数(CPI)は総務省、企業物価指数は日本銀行が公表する点の入れ替え出題に注意する。金融政策は日本銀行法に基づき日本銀行が行い、公開市場操作(オペレーション)のうち買いオペは市場に資金を供給して金利を低下させ、売りオペは資金を吸収して金利を上昇させる。金利が上がれば通貨は買われやすく円高要因、物価上昇(インフレ)は通貨価値の下落を意味する、といった因果の方向が○×で問われる。

預金者保護の制度は最頻出である。預金保険法に基づく預金保険制度により、金融機関が破綻した場合、一般預金等は1金融機関ごとに預金者1人当たり「元本1,000万円までとその利息等」が保護される。「無利息・要求払い・決済サービスを提供できる」の3要件を満たす決済用預金は全額保護される。一方、外貨預金は預金保険の対象外である。この「外貨預金は対象外」「決済用預金は全額」の2点はひっかけの定番である。また、金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律(金融サービス提供法)は重要事項の説明義務違反による損害賠償責任を定め、金融商品取引法は適合性の原則(顧客の知識・経験・財産状況・目的に照らして不適当な勧誘の禁止)や断定的判断の提供の禁止を定める。消費者契約法では誤認・困惑による契約の取消しが可能である。

債券は「価格と金利の逆相関」と「利回り計算」が柱である。市場金利が上昇すると既発債の債券価格は下落し、利回りは上昇する。逆に金利低下局面では債券価格は上昇する。残存期間が長い債券ほど、また表面利率(クーポン)が低い債券ほど、金利変動に対する価格変動幅は大きい。個人向け国債は変動10年・固定5年・固定3年の3種類で、いずれも最低金利0.05%(年率)が保証され、発行後1年経過すれば中途換金できる。信用リスクの指標である格付は、BBB格相当以上が投資適格債、BB格相当以下が投機的格付(ハイ・イールド債)とされ、格付が低いほど債券価格は低く、利回りは高くなる。「BB以上が投資適格」とする誤り選択肢が頻出のため、境界はBBBと正確に押さえる。

株式は投資指標の計算が中心である。PER(株価収益率)=株価÷1株当たり純利益、PBR(株価純資産倍率)=株価÷1株当たり純資産で、いずれも数値が低いほど株価は割安と判断される。ROE(自己資本利益率)=当期純利益÷自己資本×100 は収益性の指標で高いほど資本効率が良い。配当利回り=1株当たり年間配当金÷株価×100、配当性向=配当金総額÷当期純利益×100 である。売買の仕組みでは、証券取引所の売買単位は100株(単元株)であり、指値注文より成行注文が優先される(成行優先の原則)ほか、価格優先・時間優先の原則がある。日経平均株価は東証プライム市場の225銘柄を対象とした修正平均株価、東証株価指数(TOPIX)は時価総額加重型の指数である点の対比も問われる。

投資信託は用語の対比整理が有効である。購入時に販売会社へ支払う購入時手数料(ノーロードは無料)、保有期間中に信託財産から日々差し引かれる運用管理費用(信託報酬)、換金時に信託財産に留保される信託財産留保額の3つのコストを区別する。運用手法では、日経平均等の指標(ベンチマーク)に連動を目指すパッシブ(インデックス)運用と、指標を上回る成果を目指すアクティブ運用があり、アクティブ運用のうちマクロ経済分析から銘柄を絞り込むのがトップダウン・アプローチ、個別企業分析を積み上げるのがボトムアップ・アプローチである。割安株に投資するバリュー投資と成長株に投資するグロース投資の対比も頻出。ETF(上場投資信託)は上場株式と同様に指値・成行注文や信用取引ができる。運用成果の効率性はシャープレシオ=(ポートフォリオの収益率−無リスク資産利子率)÷標準偏差で測り、数値が大きいほど効率的な運用と評価される。

外貨建て商品では為替レートの適用区分が問われる。顧客が円を外貨に換えて預け入れる際に適用されるのはTTS(対顧客電信売相場)、外貨を円に戻す際はTTB(対顧客電信買相場)であり、仲値(TTM)に為替手数料を加減したものである。預入時より円安になれば円ベースの受取額は増えて為替差益が生じ、円高になれば為替差損が生じる。外貨預金は預金保険制度の対象外である点も再度確認したい。またポートフォリオ理論では、相関係数は−1から+1の間の値をとり、−1に近いほど(値動きが逆であるほど)分散投資によるリスク低減効果は大きく、+1のときリスク低減効果はない。この「相関係数−1で効果最大」は○×の定番である。

税制ではNISA(少額投資非課税制度)が最重要である。2024年からの新NISAは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で併用可能(合計年間360万円)、非課税保有限度額は総枠1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)、非課税保有期間は無期限、制度は恒久化された。売却すれば翌年以降に簿価残高分の枠が復活する。NISA口座内の譲渡損失は、特定口座等の利益と損益通算できず、繰越控除もできない点がひっかけとして頻出である。通常の上場株式等の配当・譲渡益には所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%の合計20.315%が課税される。預貯金の利子は源泉分離課税(20.315%)である。旧制度との年間枠(つみたて40万円・一般120万円)の混同に注意する。

この章の問題から3問

預金保険制度において、「無利息・要求払い・決済サービスを提供できる」という3要件を満たす決済用預金は、預入額の多寡にかかわらず全額が保護の対象となる。

正解 ○(正しい)

預金保険法に基づく預金保険制度では、一般預金等は1金融機関ごとに元本1,000万円までとその利息等が保護されるが、決済用預金(無利息・要求払い・決済サービス提供可の3要件)は全額保護される。「決済用預金も1,000万円まで」とするひっかけが定番。なお外貨預金はそもそも保護対象外。

市場金利が上昇すると、一般に、既に発行されている固定利付債券の価格は上昇する。

正解 ×(誤り)

誤り。債券価格と市場金利は逆相関の関係にあり、市場金利が上昇すると既発の固定利付債券の価格は「下落」し、利回りは上昇する。新発債の方が有利な利率になるため既発債が売られるのが理由。方向を逆にしたひっかけが毎回のように出題される。

債券の信用格付において、一般に、BBB(トリプルB)格相当以上の格付が付された債券は投資適格債とされる。

正解 ○(正しい)

正しい。格付機関による信用格付では、BBB格相当以上が投資適格債、BB格相当以下が投機的格付(ハイ・イールド債、ジャンク債)とされる。境界を「BB以上」とずらすひっかけに注意。格付が低い債券ほど信用リスクが高く、価格は低く利回りは高くなる。

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本ページの講義ノートと問題は、各試験の出題範囲に基づきAIが作成し、法令・基準に照らして別のAIレンズで敵対的に検証したものです(検証プロセス)。法改正等で誤りが見つかった場合は随時修正します。合格を保証するものではありません。