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小児・母性・精神看護学の頻出ポイント

医療保護入院は指定医1名と家族等の同意、措置入院は指定医2名の一致と都道府県知事の権限で行い、信書の発受は制限できない——精神保健福祉法の入院形態と行動制限の区別が最頻出である。

小児看護では発達の原則と指標が頻出である。運動発達は頭部から尾部へ、中枢から末梢へと進む。定頸は生後3〜4か月、寝返りは5〜6か月、座位保持は7〜8か月、つかまり立ちは9〜10か月、独歩は1歳〜1歳3か月が目安とされる。原始反射のうちモロー反射・把握反射は生後4〜6か月頃に消失し、遺残は中枢神経障害を疑う所見となる。臓器別の発育を示すスキャモンの発育曲線では、神経型は乳幼児期に急速に発達し、リンパ型は学童期に成人の約2倍まで達した後に退縮、生殖型は思春期以降に急伸する。栄養状態の評価には乳幼児でカウプ指数(体重g÷身長cm²×10、正常15〜19)、学童でローレル指数を用いる。

母子保健の基盤は母子保健法である。妊娠した者は市町村へ妊娠の届出を行い、母子健康手帳の交付を受ける。市町村は1歳6か月児健康診査および3歳児健康診査の実施が義務づけられ、乳幼児の発育・発達、う歯、精神発達の遅れなどを評価する。出生届は戸籍法により出生後14日以内の提出が必要である。予防接種は予防接種法に基づき、集団予防を主目的とするA類疾病(ジフテリア、百日せき、麻しん、風しん、ロタウイルス等)と、個人予防を主目的とするB類疾病(高齢者のインフルエンザ等)に区分される。ロタウイルスワクチンは令和2年10月から定期接種化され、HPVワクチンは令和4年度から積極的勧奨が再開された。

母性看護では妊娠週数の区分が基本である。分娩予定日はネーゲレ概算法により最終月経初日に280日(40週0日)を加えて求める。正期産は妊娠37週0日〜41週6日、早産は22週0日〜36週6日、流産は22週未満、過期産は42週0日以降と定義される。分娩の3要素は娩出力(陣痛と腹圧)、産道(骨産道と軟産道)、娩出物(胎児およびその付属物)である。新生児の状態評価にはアプガースコアを用い、心拍数・呼吸・筋緊張・刺激に対する反射・皮膚色の5項目を各0〜2点、合計10点満点で生後1分と5分に評価する。8〜10点が正常、3点以下は重症仮死とされる。

新生児期には生理的変化の理解が問われる。生理的体重減少は生後3〜5日で出生体重の5〜10%程度みられ、その後哺乳量の増加とともに回復する。生理的黄疸は生後2〜3日に出現し4〜5日頃にピークとなるが、生後24時間以内に出現する早発黄疸は病的黄疸を疑う。先天性代謝異常等の新生児マススクリーニングはタンデムマス法により実施される。産褥期には子宮復古が進み、悪露は赤色悪露から褐色・黄色を経て白色悪露へと変化する。乳汁産生にはプロラクチンが、射乳と子宮収縮にはオキシトシンが関与し、初乳には感染防御に働く分泌型IgAが豊富に含まれる。

就労妊産婦の保護に関する法規も頻出である。労働基準法は産前6週間(多胎妊娠では14週間)について本人が請求した場合の休業を認め、産後8週間については原則として就業させてはならないと定める(ただし産後6週間を経過し、本人が請求し医師が支障ないと認めた業務には就かせることができる)。育児・介護休業法は原則として子が1歳(一定要件で最長2歳)に達するまでの育児休業を保障する。人工妊娠中絶や不妊手術については母体保護法が規律し、母体保護法指定医師が、母体の健康を著しく害するおそれがある等の要件のもとで人工妊娠中絶を行うことができる。

精神看護では精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)の入院形態が最重要である。任意入院は本人の同意に基づく入院である。医療保護入院は精神保健指定医1名の診察により医療および保護のため入院が必要と判断され、家族等の同意による入院である。措置入院は自傷他害のおそれがある場合に、2名以上の精神保健指定医の診察結果が一致したときに都道府県知事の権限で行う。緊急措置入院・応急入院は指定医1名の判断により、入院期間を72時間以内に限って認められる。令和4年改正(令和6年4月施行)により、家族等が同意・不同意の意思表示を行わない場合にも、市町村長の同意で医療保護入院が可能となった。

精神科病棟における行動制限は精神保健福祉法第36条・第37条に基づき、必要最小限の範囲で行う。隔離や身体的拘束は精神保健指定医の判断を要し、12時間を超える隔離は指定医の指示が必要である。一方、患者の権利として、信書(手紙)の発受、都道府県その他の行政機関の職員および弁護士との電話・面会は、いかなる場合も制限してはならない行動制限として保障されている。身体的拘束は深部静脈血栓症・肺塞栓症のリスクを伴うため、下肢の観察や水分補給などの予防的ケアが求められる。行動制限は診療録への記録と定期的な評価が義務づけられている。

主要な精神疾患と薬物療法の副作用も出題される。統合失調症では幻覚・妄想などの陽性症状と、感情鈍麻・意欲低下・社会的引きこもりなどの陰性症状がみられる。抗精神病薬の副作用としては、パーキンソン様症状・アカシジア・急性ジストニアといった錐体外路症状や、遅発性ジスキネジアに注意する。特に悪性症候群は高熱・著明な筋強剛・意識障害・血清CK(クレアチンキナーゼ)上昇を呈する緊急性の高い病態であり、直ちに原因薬剤を中止する。うつ病では選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が用いられ、投与初期には賦活症候群(アクチベーション・シンドローム)や消化器症状に留意する。

この章の問題から3問

モロー反射は生後4〜6か月頃までに消失するのが正常であり、それ以降まで残存する場合は中枢神経系の異常を疑う。

正解 ○(正しい)

原始反射であるモロー反射は生後4〜6か月頃までに自然に消失するのが正常であり、消失時期を過ぎても残存する場合は中枢神経系(脳)の障害を疑う所見となる。よって記述は正しい。

アプガースコアの評価項目に含まれないものはどれか。

  1. 心拍数
  2. 呼吸
  3. 血圧
  4. 筋緊張

正解 血圧

アプガースコアは心拍数・呼吸・筋緊張・反射(刺激に対する反応)・皮膚色の5項目を各0〜2点で評価し、合計10点満点とする。血圧は評価項目に含まれない。

正期産とは妊娠37週0日から41週6日までの分娩をいう。

正解 ○(正しい)

妊娠週数の区分では、正期産=37週0日〜41週6日、早産=22週0日〜36週6日、流産=22週未満、過期産=42週0日以降と定義される。よって記述は正しい。

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