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QC七つ道具① パレート図・特性要因図・チェックシート

パレート図=重点指向(「その他」は右端・累積比率で上位を絞る)、特性要因図=4Mで要因を系統整理(石川馨・魚の骨・要因≠原因)、チェックシート=記録用と点検用の使い分け——この3点を定義・ルール・目的で対応づけて覚えることが合格の鍵である。

QC七つ道具とは、製造現場を中心に品質管理で用いられる代表的なデータ解析手法の総称であり、QC検定3級のレベル表(公式シラバス・日本規格協会グループ主催)では手法分野の中核をなす。一般に①パレート図、②特性要因図、③チェックシート、④ヒストグラム、⑤散布図、⑥グラフ(管理図を含む)、⑦層別の七つを指す。本章ではこのうちパレート図・特性要因図・チェックシートを扱う。これらは「事実に基づく管理(ファクトコントロール)」を支える道具であり、問題解決のQCストーリー(現状把握→要因解析→対策→効果確認)の各段階で使い分けられる。試験では、各道具の定義・用途・作成ルールを述べた文章の正誤判定や、図の名称と説明文の組合せを問う形式が繰り返し出題されており、各図が「何を目的に」「どんなデータを」「どう表すか」を対で覚えることが得点の基本である。なお改善技法の体系的な整理はJIS Q 9024:2003(マネジメントシステムのパフォーマンス改善―継続的改善の手順及び技法の指針)にも規定されている。

パレート図とは、不適合品、欠点、故障などの発生件数を項目別(現象別・原因別など)に層別し、出現頻度の大きい順に棒グラフとして並べ、あわせて累積和を折れ線(累積曲線)で示した図である。名称はイタリアの経済学者V.パレートの所得分布研究に由来し、J.M.ジュランが品質管理の分野に応用した。作成手順は、①分類項目を決めてデータを集める、②項目ごとに集計して大きい順に並べる、③棒グラフを描く、④累積数・累積比率を計算して折れ線を記入する、⑤表題・期間・データ総数などを付記する、の順である。作成上の最重要ルールは「その他」の扱いであり、少数項目をまとめた「その他」は、その件数の多少にかかわらず右端(最後)に置く。ここは正誤問題の定番のひっかけである。また縦軸は件数に限らず、損失金額や工数など重要度を表す特性を取ってもよく、金額で描き直すと重点項目の順位が入れ替わることがある点も出題実績がある。

パレート図の狙いは重点指向である。多くの現場では「重要な少数(vital few)と取るに足らない多数(trivial many)」という偏りが見られ、上位の少数項目が全体の大部分(俗に80:20の法則)を占める。したがって、累積比率がおおむね70〜80%に達するまでの上位項目を重点問題として取り上げれば、限られた資源で最大の改善効果が得られる。また、パレート図は改善の効果確認にも用いられる。対策の前後で同じ分類項目・同じ期間条件のパレート図を並べて描き、総件数の減少や項目順位の入れ替わりを確認するのが定石である。試験では「効果確認には使えない」といった誤り文の正誤判定や、累積比率の計算(上位n項目の合計÷総数×100)が問われる。累積曲線の傾きが全体に緩やかな図は特定項目への偏りが小さいことを意味し、分類項目や層別の仕方を見直す必要があるという読み方も押さえておきたい。

特性要因図とは、仕事の結果である特性と、それに影響を及ぼすと思われる要因との関係を系統的に整理した図であり、考案者の名から石川ダイアグラム、形状から魚の骨(フィッシュボーン・ダイアグラム)とも呼ばれる。考案者は日本の品質管理の先駆者である石川馨である。右端に特性(結果)を書き、背骨(幹)に向かって大骨・中骨・小骨・孫骨と要因を階層的に展開する。大骨には一般に4M、すなわち人(Man)・機械設備(Machine)・材料(Material)・方法(Method)を用い、必要に応じて測定(Measurement)や環境(Environment)を加えた5M+1Eに拡張する。重要な用語区別として、JIS Q 9024では結果に影響を及ぼす可能性のあるものを「要因」、結果との因果関係が確かめられたものを「原因」と使い分ける。特性要因図に挙げる段階では因果未確認の要因を幅広く網羅することが正しく、「データで確認された原因だけを書くべきだ」とする文は誤りである。

特性要因図の作成は関係者全員の知識を持ち寄って行うのが原則であり、要因の洗い出しにはA.F.オズボーンが考案したブレーンストーミングが用いられる。その4原則は、①批判厳禁(出された意見をその場で批判・評価しない)、②自由奔放(突飛な意見を歓迎する)、③量を求む(質より量)、④結合改善(他人の意見に便乗し発展させる)である。試験では「その場で批判して質を高める」など原則に反する記述の正誤が問われる。作成上の留意点は、特性を具体的に定めること(「品質が悪い」ではなく「寸法のばらつきが大きい」など)、「なぜなぜ」を繰り返して要因を末端まで具体化すること、関係者で見直して漏れを防ぐこと、影響が大きいと考えられる要因に印を付けて絞り込み、その後データで検証することである。特性要因図はあくまで仮説を整理する図であり、真の原因の特定はパレート図や散布図などのデータ解析と現地現物の確認によって行う点を忘れてはならない。

チェックシートとは、データの記録・集計・整理を容易にし、また点検・確認の漏れを防ぐために、あらかじめ項目や様式を定めた用紙である。目的により大きく二つに分けられる。①記録・調査用チェックシートは事実をデータとして取るためのもので、不適合項目調査用(どんな不適合が多いかを調べる)、不適合位置調査用(製品の見取り図上のどこに欠点が集中するかを調べる)、不適合要因調査用(機械別・作業者別・時間帯別など層別と組み合わせて記録する)、度数分布調査用(寸法など計量値の分布の姿を測定と同時に把握する)などがある。②点検・確認用チェックシートは、設備の始業点検や作業手順の確認など、あらかじめ決めた点検項目の実施漏れ・確認漏れを防ぐためのものである。試験では調査目的と最適な種類を対応させる問題が頻出であり、「位置を調べたい→不適合位置調査用」「分布の姿を知りたい→度数分布調査用」のように目的語で判別する。記入は正の字やチェック印など簡便な記号で行い、4Mや時間帯など層別を意識した様式設計がその後の解析の質を左右する。

本試験(マークシート)での問われ方を整理する。第一に、三つの道具の定義文の入れ替え問題であり、「大きい順の棒グラフ+累積曲線→パレート図」「特性と要因の系統整理・魚の骨→特性要因図」「様式を定めた記録・点検用紙→チェックシート」というキーワード対応を即答できるようにする。第二に、パレート図の作図ルール(「その他」は右端、縦軸は件数のほか金額も可、改善前後の比較に使える)と累積比率の計算である。第三に、特性要因図では4M(5M+1E)、大骨・中骨・小骨の階層、「要因」と「原因」の区別、ブレーンストーミングの4原則が問われる。第四に、チェックシートでは目的別の種類の使い分けである。いずれも暗記量は多くないが、正誤問題は原則の一部だけを裏返した文(例:「その他は件数が多ければ左端に置く」)で構成されるため、各ルールの理由(その他は少数項目の寄せ集めで重点指向の対象外、要因は仮説だから広く挙げる)まで理解しておくことが確実な得点につながる。

この章の問題から3問

パレート図を作成する際、「その他」の項目は、その件数が他の個別項目より多い場合であっても、棒の並びの最後(右端)に配置する。

正解 ○(正しい)

正しい。パレート図は出現頻度の大きい順に棒を並べるのが原則だが、「その他」は複数の少数項目の寄せ集めであり、重点指向の対象として扱えないため、件数の多少にかかわらず右端(最後)に置く(JIS Q 9024:2003 に整理されるパレート図の作図法)。ひっかけ=「大きい順に並べる」という原則をそのまま「その他」にも適用させようとする点。原則と例外をセットで覚えること。

パレート図の縦軸には不適合品数などの件数しか用いることができず、損失金額を用いてはならない。

正解 ×(誤り)

誤り。パレート図の縦軸には件数のほか、損失金額・工数・時間など重要度を表す特性を用いてよい。件数では上位でも1件当たり損失が小さい項目があるため、金額で描き直すと重点項目の順位が入れ替わることがあり、実務でも金額パレート図の併用が推奨される。「件数に限る」と限定する文が誤りのポイント(QC検定3級レベル表・パレート図の基本事項)。

特性要因図に取り上げる要因は、特性との因果関係がデータで確認された原因のみに限定して記入すべきである。

正解 ×(誤り)

誤り。JIS Q 9024:2003 では、結果に影響を及ぼす可能性のあるものを「要因」、因果関係が確かめられたものを「原因」と区別する。特性要因図は影響を及ぼす可能性のある要因を関係者の知識で幅広く系統的に洗い出す仮説整理の道具であり、因果の検証はその後にパレート図・散布図などのデータ解析で行う。「確認された原因のみ」と限定する点が誤り。要因と原因の用語区別は3級頻出。

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本ページの講義ノートと問題は、各試験の出題範囲に基づきAIが作成し、法令・基準に照らして別のAIレンズで敵対的に検証したものです(検証プロセス)。法改正等で誤りが見つかった場合は随時修正します。合格を保証するものではありません。