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新QC七つ道具と品質管理の実践(方針管理・小集団活動)

新QC七つ道具は言語データを図解する手法群でマトリックス・データ解析法のみ数値を扱う。方針管理はPDCAで現状打破、日常管理はSDCAで維持向上、QCサークルは自主的・継続的にQCストーリーで改善を進める。

新QC七つ道具(N7)は、1977年に日本科学技術連盟のQC手法開発部会が発表した、主として言語データを図形化して整理する手法群である。親和図法・連関図法・系統図法・マトリックス図法・アローダイアグラム法・PDPC法・マトリックス・データ解析法の七つで構成される。数値データの解析を中心とするQC七つ道具(Q7)が製造現場のデータ解析に強いのに対し、N7は問題が複雑で数値化が難しい企画・設計・管理などの段階で、事実や意見・アイデアといった言語情報を構造化し、問題の全体像を関係者で共有するために用いられる。QC検定3級の手法分野では「各手法の名称・特徴・使いどころの対応付け」が最頻出であり、七つのうちマトリックス・データ解析法だけが数値データを扱うという点は繰り返し問われる。まず七つの名称とそれぞれの目的を正確に対応させることが本章学習の第一歩である。

親和図法は、将来の問題や未知・未経験の分野の問題など混沌とした状態の中から、収集した言語データを相互の親和性(意味の近さ)によってグループ化し、問題の構造や本質を明らかにする手法である。文化人類学者・川喜田二郎のKJ法を源流とし、ブレーンストーミング等で集めた言語カードを束ねて表札を付ける操作を繰り返して全体を構造化する。一方、連関図法は「原因と結果」「目的と手段」などが複雑に絡み合った問題について、その論理的な関係を矢線で結んで整理し、重要な要因(根本原因)を特定する手法である。特性要因図が要因を大骨・中骨・小骨へ整然と層別展開するのに対し、連関図法は要因同士の相互関係が入り組んでいる場合に有効という対比で出題される。「混沌とした問題→親和図法」「複雑に絡み合った因果→連関図法」というキーワードの対応を確実に押さえたい。

系統図法は、目的を設定し、それを達成するための手段を一次手段・二次手段…と系統的(樹形状)に多段階に展開して、最適な手段・方策を追求する手法である。方策を展開する「方策展開型」と、対象の構成要素を分解して整理する「構成要素展開型」の2類型がある。マトリックス図法は、行と列に問題に関係する二つ以上の要素群を配置し、その交点に関係の有無や度合いを記号等で表示して、問題解決の着眼点や二元的関係の全体像を得る手法である。行と列の組合せ方によりL型・T型・Y型・X型・C型・P型に分類され、最も基本的なものは二元表であるL型マトリックスである。品質機能展開(QFD)で用いられる品質表も、要求品質と品質特性の対応を整理したマトリックス図の応用例である。試験では「系統図=目的・手段の多段展開」「マトリックス図=交点で二元的関係を整理」という機能の識別と、型の名称が問われる。

アローダイアグラム法は、PERT(Program Evaluation and Review Technique)に由来し、プロジェクトを構成する作業を矢線と結合点で網の目状に表して最適な日程計画を立て、進度を管理する手法である。所要日数の合計が最長となる経路をクリティカルパスと呼び、この経路上の作業の遅れは全体日程の遅れに直結するため、重点管理の対象となる。PDPC法(Process Decision Program Chart:過程決定計画図)は、計画の実行過程で起こり得る不測の事態をあらかじめ想定し、望ましい結果に至る複数のプロセスを事前に描いて、事態の進展に応じて計画を逐次修正していく手法である。マトリックス・データ解析法は、マトリックス図の交点に数値データが得られる場合に主成分分析を用いて情報を要約・整理する手法であり、N7の中で唯一数値データを扱い、結果を二次元平面上の図に表現する点が最大の特徴である。

実践分野の柱である方針管理は、JIS Q 9023:2018(マネジメントシステムのパフォーマンス改善-方針管理の指針)に指針が示される、経営方針・中長期計画を組織全体で確実に達成するための活動である。方針は一般に「重点課題」「目標」「方策」で構成され、トップの方針が部門方針、さらに担当者の実施計画へと展開される。展開に際しては、上位方針と下位の目標・方策の整合を上下双方向の対話で調整する「すり合わせ(キャッチボール)」が重視され、一方的なトップダウンの割り付けではない点が出題上のひっかけとなる。期中は管理項目により進捗を確認して必要な処置をとり、期末には目標と実績の差異とその要因を分析して次期の方針に反映する。またトップ自らが現場に出向いて実施状況を確認するトップ診断も方針管理の重要な要素である。方針管理はPDCAサイクルを回して現状打破・改善を狙う活動と位置付けられる。

日常管理は、JIS Q 9026:2016(マネジメントシステムのパフォーマンス改善-日常管理の指針)に指針が示され、各部門が分掌する日常業務について、標準を定め、標準どおり実施し、結果を確認して異常があれば処置するというSDCA(Standardize-Do-Check-Act)サイクルを回し、現状の維持とその安定化・向上を狙う活動である。管理のものさしとして管理項目を定め、結果系をチェックする管理点と、要因系をチェックする点検点(点検項目)を使い分ける。管理項目には管理水準を設定し、管理グラフ等で異常を検出したら、応急処置に加えて原因を追究し標準の改訂等による再発防止を行う。試験では「方針管理=現状打破(改善)」「日常管理=維持向上」という役割分担、およびPDCAとSDCAの対応関係が頻出である。両者は車の両輪であり、日常管理によって業務が安定してこそ、方針管理による重点的な改善が有効に機能する。

小集団活動の代表であるQCサークル活動は、「第一線の職場で働く人々が、継続的に製品・サービス・仕事などの質の管理・改善を行う小グループ」の活動と定義される(QCサークル本部編『QCサークルの基本(QCサークル綱領)』)。運営の特徴は、自主的に運営すること、QCの考え方・手法などを活用すること、創造性を発揮すること、自己啓発・相互啓発を図ることにある。基本理念としては、①人間の能力を発揮し、無限の可能性を引き出す、②人間性を尊重して、生きがいのある明るい職場をつくる、③企業の体質改善・発展に寄与する、の三つが掲げられている。経営者・管理者には、活動が活発に行われるよう環境を整備し支援する役割が求められ、指示命令で強制する活動ではない。特定テーマの完了とともに解散するプロジェクトチームとは異なり、職場に根ざした継続的な活動である点も識別のポイントである。

改善活動の標準的な進め方がQCストーリーである。発生した問題(あるべき姿と現状とのギャップ)を解決する問題解決型は、①テーマの選定、②現状の把握と目標の設定、③活動計画の作成、④要因の解析、⑤対策の検討と実施、⑥効果の確認、⑦標準化と管理の定着、⑧反省と今後の対応、という手順で進める。要因の解析では特性要因図・連関図・パレート図などを併用し、事実とデータに基づいて根本原因を絞り込む。これに対し、新規業務への挑戦や大幅な水準向上など「ありたい姿」を実現する場合には、方策の立案と成功シナリオの追究を核とする課題達成型QCストーリーを用いる。試験では手順の正しい順序、特に「目標設定は要因解析より前」「標準化は効果確認の後」が定番の問われ方であり、問題=あるべき姿とのギャップ、課題=ありたい姿とのギャップという用語の定義も併せて確実に押さえたい。

この章の問題から3問

新QC七つ道具のうち、数値データを解析対象とする手法はマトリックス・データ解析法のみである。

正解 ○(正しい)

正しい。新QC七つ道具(N7)は主として言語データを図形化して整理する手法群であり、数値データを扱うのはマトリックス・データ解析法(主成分分析を用いる)のみである。QC検定レベル表(3級・手法分野「新QC七つ道具」)の定番論点で、本試験でも繰り返し出題されている。

連関図法とは、目的を達成するための手段を一次手段・二次手段と系統的・多段階に展開して最適な方策を追求する手法である。

正解 ×(誤り)

誤り。設問文は系統図法の説明である。連関図法は、原因と結果・目的と手段などが複雑に絡み合った問題について、論理的な関係を矢線で結んで整理し重要要因を特定する手法である。手法名と機能説明を入れ替えるのが本試験の典型的なひっかけパターンで、「系統的に展開=系統図法」「絡み合った関係=連関図法」で判別する。

方針管理における方針は、一般に「重点課題」「目標」「方策」で構成される。

正解 ○(正しい)

正しい。JIS Q 9023:2018(マネジメントシステムのパフォーマンス改善-方針管理の指針)において、方針は重点課題・目標・方策で構成されるものと整理されている。3要素のどれかを別の語(例:予算、罰則)に差し替えるひっかけが出るため、3点セットで暗記する。

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本ページの講義ノートと問題は、各試験の出題範囲に基づきAIが作成し、法令・基準に照らして別のAIレンズで敵対的に検証したものです(検証プロセス)。法改正等で誤りが見つかった場合は随時修正します。合格を保証するものではありません。