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QC七つ道具② ヒストグラム・散布図・グラフ・層別

区間幅は測定単位の整数倍・区間数は√n、分布の形とCp≥1.33の判定、相関の読みと擬似相関への注意、目的別グラフの使い分け、4Mによる層別——本章はこの5点の正確な暗記と読み取りで確実に得点できる。

QC七つ道具は、パレート図、特性要因図、チェックシート、ヒストグラム、散布図、グラフ、管理図の7つを指すのが一般的であるが、グラフと管理図を合わせて1つと数え、代わりに層別を加える数え方も広く用いられる。QC検定レベル表(Ver.20150130.2)の3級手法分野にはヒストグラム、散布図、グラフ、層別がいずれも明記されており、本章の4項目は毎回のように出題される最頻出テーマである。出題形式は、作成手順の穴埋め、図の読み取り、目的に応じた道具の選択が中心である。前章のパレート図・特性要因図・チェックシートが「問題の絞り込みと要因整理」の道具であったのに対し、本章の道具は「データの分布・関係・推移を視覚化する」道具であり、QCストーリーの現状把握と解析の場面で威力を発揮する。数値計算はヒストグラムの区間設定と工程能力指数が中心で、電卓で確実に処理できるよう手順を体で覚えることが合格への近道である。

ヒストグラムは、計量値データの分布の姿(中心の位置、ばらつきの大きさ、分布の形)を柱状図で表す道具である。作成手順は次のとおりである。①データを集める(50〜100個以上が望ましい)。②最大値と最小値を求め、範囲R=最大値−最小値を計算する。③区間(柱)の数kを決める。目安はデータ数nの平方根√nで、n=100なら約10とする。④区間の幅h=R/kを計算し、測定のきざみ(測定単位)の整数倍に丸める。ここを丸めないと、度数がゼロの区間が周期的に現れる「歯抜け型(くし歯型)」の原因になる。⑤区間の境界値は、測定値が境界に乗らないよう最小値から測定単位の1/2だけずらした位置に定める。⑥度数表を作って各区間の度数を数え、柱状図に描く。図には平均値の線と規格限界(SU・SL)の線を記入し、規格に対する分布の位置と余裕を必ず確認する。試験では④の丸め方と⑤の境界値の設定が繰り返し問われる。

ヒストグラムの形の見方は最頻出論点である。左右対称の釣鐘形は「一般型」で、工程が安定している姿である。山が2つある「ふた山型(二山型)」は平均値の異なる2つの母集団(機械別、原料ロット別など)の混在を示すので層別する。本体から離れて小さな山が現れる「離れ小島型」は異常データや別工程データの混入を疑う。度数が1つおきに増減する「歯抜け型」は区間の幅が測定単位の整数倍になっていないことや測定者の目盛の読みぐせが原因である。片側が急に切れる「絶壁型」は規格外品を全数選別して除いた場合などに現れ、「裾引き型」は不純物含有率のように片側が理論的に抑えられた特性で現れる。規格との対比では、両側規格の工程能力指数Cp=(SU−SL)/6s、平均のかたよりを考慮したCpk(JIS Z 8101-2の工程能力指数)を用い、Cp≥1.33で十分、1.00≤Cp<1.33でまずまず、Cp<1.00で不足と判定する。この判定基準の数値は選択肢に頻出するため暗記が必須である。

散布図は、対になった2種類のデータ(x, y)を打点し、両者の関係を調べる道具である。点が右上がりに分布すればxが増えるとyも増える「正の相関」、右下がりなら「負の相関」、傾向がなければ「無相関」であり、直線的でなく曲線的な関係が現れることもある。データは30組以上が目安である。読み方には3つの注意点がある。第一に、外れた点(異常点)は測定ミスや異常原因を調べ、原因が判明した場合に限り除外して判断する。第二に、相関があることと因果関係があることは別であり、第三の変数(例えば気温)が両方に影響して見かけ上の関係が生じる「擬似相関(見かけの相関)」に注意し、技術的知見と併せて解釈する。第三に層別の効果である。全体では無相関に見えても機械別・原料別に層別すると各層で明確な相関が現れる場合やその逆があるため、打点を記号や色で分けた層別散布図が有効である。なお相関係数r(−1≤r≤+1)の計算は主に2級の範囲であり、3級では図の読み取りが問われる。

グラフは最も基本的な視覚化の道具であり、試験では「目的に対して最も適切なグラフを選ぶ」形式で出題される。使い分けの正解は次のとおりである。数量の大小を比較するなら棒グラフ、時間の経過に伴う変化・推移を見るなら折れ線グラフ、全体に占める内訳(構成比)を見るなら円グラフ、構成比を複数の時点や部門の間で比較するなら帯グラフ、品質・コスト・納期など複数項目のバランスを評価するならレーダーチャート、作業の日程計画と進度管理にはガントチャートを用いる。特に「推移=折れ線」「構成比=円・帯」「バランス=レーダー」の対応は即答できるようにしておく。作成上の一般的注意として、表題・単位・目盛・データの採取期間や出所を明記すること、縦軸のゼロ点を省略すると差が誇張され誤った印象を与えるおそれがあることも押さえる。パレート図や管理図も広義にはグラフの一種であり、グラフは他のQC七つ道具の基礎となる道具である。

層別とは、1つの集団のデータを、共通の特徴や履歴によっていくつかのグループ(層)に分けることである。層別の観点は4M、すなわち作業者(Man)、設備・機械(Machine)、原材料(Material)、作業方法(Method)が基本で、これに測定(Measurement)、環境、時間(午前と午後、直別、曜日、季節)などを加える。層別を活かす大前提は、データを採る段階で「いつ、誰が、どの機械で、どのロットの材料を使ったか」という履歴を記録しておくことであり、履歴のないデータは後から層別できない。層別は単独の図というより考え方であり、ふた山型ヒストグラムの解明、散布図の擬似相関の判別、チェックシートや管理図との併用など、他の道具と組み合わせて機能する。層の間に差が見つかれば、その違いこそが原因究明の有力な手がかりとなる。試験では「層別の目的は群間の違いから原因の手がかりを得ることである」という趣旨の正誤判断が頻出である。

この章の問題から3問

ヒストグラムを作成する際、区間の幅は、範囲(最大値−最小値)を区間の数で割った値を、測定のきざみ(測定単位)の整数倍に丸めて定める。

正解 ○(正しい)

正しい。区間の幅h=R/kは測定のきざみ(測定単位)の整数倍に丸めるのが標準手順である。丸めずに端数のまま用いると、測定値が入り得ない区間が周期的に生じ、歯抜け型(くし歯型)のヒストグラムになる。QC検定3級レベル表・手法分野「QC七つ道具(ヒストグラム)」の標準作成手順に基づく論点で、「そのまま用いる」と書き換えたひっかけが頻出する。

散布図において、xが増加するとyが減少する傾向を示し、点が右下がりに分布しているとき、xとyの間には正の相関があるという。

正解 ×(誤り)

誤り。右下がり(xが増えるとyが減る)は「負の相関」である。正の相関は右上がりの分布をいう。JIS Z 8101(統計−用語及び記号)の相関の概念どおりの基本定義であり、「右下がり」と「正の相関」を組み合わせた典型的なひっかけである。方向(右上がり/右下がり)と符号(正/負)の対応を逆にしないこと。

両側規格の場合、工程能力指数Cpは、規格の幅(SU−SL)を標準偏差sの3倍で割って求める。

正解 ×(誤り)

誤り。両側規格の工程能力指数はCp=(SU−SL)/6sであり、標準偏差の「6倍」で割る(JIS Z 8101-2に定義される工程能力指数)。3sで割るのは片側規格の場合(例: 上限規格のみならCpU=(SU−x̄)/3s)であり、両側規格と片側規格の分母(6sと3s)の混同を狙ったひっかけである。判定基準はCp≥1.33で十分、Cp<1.00で不足。

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本ページの講義ノートと問題は、各試験の出題範囲に基づきAIが作成し、法令・基準に照らして別のAIレンズで敵対的に検証したものです(検証プロセス)。法改正等で誤りが見つかった場合は随時修正します。合格を保証するものではありません。